【結論】アイビー・ケース・システムのシナリオ7「起業/新規事業の立ち上げ」の2ステップの手順がわかる。
今回はアイビー・ケース・システムの「12つのシナリオ」のうちの7シナリオ目です。
(※ケース面接に効果的なシステムであるアイビー・ケース・システムの概要についてはこちらを参照下さい。)
「起業/新規事業の立ち上げ」のケースについて一緒に学習していきましょう。
シナリオ7:起業/新規事業の立ち上げ
例題:アイルランド出身のある兄弟が、旅行雑誌を出版する事業を立ち上げたいと思っている。彼らはあなたに対して、事業計画の策定に関するアドバイスを求めてきた。あなたなら、彼らにどのようなアドバイスを与えるだろうか?
上記のようなケースは「起業/新規事業の立ち上げ」に当てはまります。
「起業/新規事業の立ち上げ」のシナリオに当てはまるケースの場合、下記2ステップに従って進めていきましょう。
【STEP1】真に参入すべきか否かを判断するための市場分析を行う。
【STEP2】STEP1で新規参入を決定した場合、新会社または新規事業をベンチャー・キャピタル(VC)の視点から分析する。
次に、各ステップの確認事項の詳細を確認していきましょう。
下記の観点から、各ステップごとに分析及び意思決定していきます。
【STEP1】真に参入すべきか否かを判断するための市場分析を行う。
- 起業や新規事業の立ち上げは、必然的にシナリオ1「新規市場参入」のを伴います。
- 下記観点から分析していきましょう。
- われわれの競合先となるのは、どのような企業か?
- 競合他社のマーケットシェアはどうなっているか?
- われわれの商品は、競合の商品と比べてどのような違いがあるのか?
- 市場の参入障壁が存在するのか?(莫大な初期投資額、流通チャネルへのアクセス制限、特許技術の有無、政府による規制の有無など)
【STEP2】STEP1で新規参入を決定した場合、新会社または新規事業をベンチャー・キャピタル(VC)の視点から分析する。
外部の第三者的視点から見て、あなたはこの新会社や新規事業に投資したいと思うだろうか?自分のお金を使ってでも投資するだろうか?
VCは、単に良いアイデアや良い商品だからなどという理由だけで投資判断を行うのではありません。
VCは下記の観点から検討しています。
- 経営陣
- 市場
- 流通チャネル
- 商品・技術
- 顧客
- 資金調達
各項目の分析観点を見ていきましょう。
【経営陣】
- 経営陣はどのようなメンバーで構成されているか?
- 彼らの強みや専門能力は何か?
- 彼らは以前も一緒に働いた経験があるか?
- 全般的な経営アドバイザーの役割を果たす人物はいるか?
【市場】
- 何が市場への参入障壁となるか?
- 業界内の主要企業は?各社のマーケットシェアはどうなっているか?
- われわれが新規参入した場合、既存企業はどのように対抗してくるか?
【流通チャネル】
- どのような流通チャネルを用いるのか?
【商品・技術】
- われわれの商品・技術の特徴は何か?
- われわれの商品・技術は、競合と比較してどのような優位性を持っているのか?
- われわれの商品・技術の短所は何か?
- われわれの技術は特許で保護されているか?
【顧客】
- ターゲット顧客は誰か?
- 顧客に対してどのような形で商品を提供するのが一番良いか?インターネットでの販売は可能か?
- どのような手段を使って顧客を定着化させるか?
【資金調達】
- 新会社・新規事業の立ち上げに必要な資金をどのように調達するのが一番良いか?(自己資本、銀行借入金、株式発行)
- 調達した資金を、各事業活動(研究開発、流通、広告宣伝など)にどのように割り当てるのが一番良いか?
- 無理な借り入れを行っていないか?金利が上昇したり、景気が落ち込んだ場合でも返済可能な額か?
以上がシナリオ7「起業/新規事業の立ち上げ」のシナリオのケースです。
例題を見ながら、各ステップごとに復習がてら分析してみましょう。
それでは。
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引用・編集:『戦略コンサルティングファームの面接試験 難関突破のための傾向と対策』
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