【戦略コンサル対策】ケース例題4:証券仲介業者_業界地位回復のための目標売上高

【結論】業界地位回復のための目標売上高の回答例がわかる。

ケース例題4:下の表を見て欲しい。あなたのクライアント(企業F)は、手数料の安さを売りにする証券仲介業社であり、売上高の大部分をオンライントレードの手数料から得ている。昨年度(Y1)の売上高は業界に6位に位置していたが、今年度(Y2)は売上高が10%伸びたにもかかわらず、業界内で7位に落ちてしまった。クライアントは、業界売上高6位の地位を奪回することを望んでいる。

来年度(Y3)における競合他社の売上高成長率も考慮に入れた上で、クライアントが業界6位に復帰するためには、来年度の売上高を何%伸ばす必要があるか?

 

 

【ケース回答例

 

問題の内容と目的を確認させて下さい。クライアント企業Fは証券仲介業者であり、昨年度(Y1)から今年度(Y2)にかけて売上高が600億円から660億円へと10%伸びたにもかかわらず、業界内の売上順位が昨年度6位から今年度は7位に落ちてしまっており、私は、クライアントが来年度(Y3)の売上順位を6位に戻すためには売上高を何%伸ばさなければならないかを調べる必要があるといことですね。

 

ーその通りです。

 

 来年度の競合他社の売上高成長率が今年度と同じという仮定は妥当ですか?

 

ーはい、そのような仮定で結構です。

 

 この表の上に数字を書き足してもよろしいでしょうか?

 

ーどうぞ。

 

 できるだけ無駄な作業はしないように、不必要な計算は省きたいと思います。まず、今年度の売上高がクライアントよりも小さく、かつ成長率も低い企業(企業I)と、成長率がクライアントよりも高くても、今年度の売上高がクライアントに比べてかなり小さい企業(企業J ,K,L)については計算する必要がありません。具体的には、企業Iから企業Lまでの、下位4社を計算対象外とします。

 次に、企業Aと企業Bの2社は、来年度も業界のトップを閉めることが明白ですので、これも計算する必要はありません。したがって、クライアントも含めて企業Cから企業Hまでの6社を計算すを行えば良いこととなります。そこで、まずはクライアントを除く5社に関する来年度(Y3)の予想売上高を計算します。

 もし、クライアントの成長率が10%のままだとすると、来年度の売上高は726億円になり、業界内の売上順位は相変わらず7位となってしまいます。業界6位の座を奪うためには、企業Eの売上高を上回る必要があるので、772億円が来年度の売上ターゲットとなります。この数字を達成するために必要な売上高成長率は、660x=726をxについて解けば求められ、x=1.17より、17%以上の成長率が必要ということになります。

 

ー良いでしょう。もし、あなたはどこか一社に投資するとすれば、どの企業を選びますか?

 

 そうですね。私であれば、企業Gを選びます。ただし、企業Gが今後も20%の成長率を維持できることが前提であり、その点については現実的かどうかを事前に十分調べる必要があります。

 

 

 

以上、回答例となります。

今回は、ケースのタイプ的には、ナンバーケースでした。

不必要な計算を最初から省くことによって、時間を効率的に使いましょう。

 

それでは。

 

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引用・編集:『戦略コンサルティングファームの面接試験 難関突破のための傾向と対策』

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